共有持分の売却方法
2022/09/30
共有持分を売却する方法としては、以下の4種類となります。
- 共有者全員の合意のもと売却する
- 共有者間で持分を売却する
- 自分の持分のみ第三者に売却する
- 不動産を分割して売却する
共有者全員の合意のもと売却する
第三者に共有持分を売却する場合、共有者全員の持分を全て売却するのが最もシンプルな手法です。この方法なら、市場相場そのままの金額で売却できるため、不動産売却による収益が大きいことがメリットとなります。
ただし、不動産の権利全てを売却するなら共有者全員の合意が必要となるため、共有者間でなかなか意見が一致しないケースも多々あります。
共有者間で持分を売却する
共有持分は他の共有者に権利を売却することもできます。新規に買主を探す必要がないため、売却の交渉はすぐに開始できる点が利点です。
ただし、親族間で金銭に関する交渉を行うと、かえって話が揉めてしまう場合も多く存在します。さらに、共有持分だけを売却する場合は市場相場よりも価格が少なくなってしまう点もネックです。
自分の持分のみ第三者に売却する
自分の共有持分のみを第三者に売却するのであれば、他の共有者の同意なしに行えます。
ただし、不動産は権利が全て揃っていてはじめてスムーズに活用できますので、一部権利のみの購入希望者を探すのは困難です。そのため、自分の共有持分のみを売却するなら、共有持分を専門的に買い取っている業者にお願いするのがスムーズでしょう。
不動産を分筆して売却する
所有している不動産が土地の状態であるなら、分筆を行って売却するのも手段のひとつです。分筆とは、ひとつの不動産を測量によって複数の土地に分割することを指します。
しかし、分筆して土地を所有するためには測量や不動産登記で資金が必要である点がネックです。さらに、土地の形によっては綺麗に分けることが難しかったり、分筆後の土地の不動産評価額が大幅に下がるリスクもあります。
まとめ
共有持分は、複数人で単一の不動産を分割所有する際の権利割合です。共有持分を保存・使用するなら共有者単独の判断でできますが、利用や改良、処分のためには他の共有者の同意も必要です。
共有持分を持て余してしまっているなら、そのままでは固定資産税や維持費で支出が嵩んでしまいますので、第三者、あるいは他の共有者への売却を検討しましょう。