港区の不動産買取業者が教える 空き家を相続することになったら?
2022/06/02
近年、我が国で問題となっている空き家放置ですが、所有している空き家を放置し続ける人の中には「両親が亡くなって思わず実家を相続することになった」という事情を抱えた方も多いはずです。
実際に、何の準備もないまま空き家を相続すると物件を持て余してしまいかねないため、事前に空き家相続に関して把握しておく必要があります。
空き家の相続方法について
そもそも「相続」とは故人が所有していた財産を相続人に承継することを指し、この場合遺産を所有していた故人は被相続人と呼ばれます。財産を承継する場合、全ての財産を承継する「単純承認」、借金などのマイナスの資産以外を承継する「限定承認」の選択肢があります。
遺産相続全体の流れについては以下の通りです。
- 相続の発生(遺言書の確認や相続人の確認)
- 相続財産を単純承認・限定承認、あるいは相続放棄するか決める
- 遺産分割協議に遺産分配方法の取り決め
- 相続財産の名義変更
- 相続税の申告と納付
遺言書がない場合に必要な遺産分割協議
故人が所有していた空き家を相続する場合、空き家の権利の相続方法については相続人全員による遺産分割協議で決定します。相続人の優先順位や財産分与の割合については民法で以下のように定められています。
<相続人の順位>
第1順位…被相続人の子供
第2順位…被相続人の父母
第3順位…被相続人の兄弟姉妹
<相続の割合>
分割協議で空き家の相続方法について綺麗にまとまればいいのですが、「誰も相続したがらない」「売却しようにも権利配分で揉める」などの理由から、協議が難航するケースも
あるでしょう。
そういった場合は、家庭裁判所に遺産分割調停の申し立てが必要です。遺産分割調停においては、家庭裁判所が各相続人の意見を踏まえ作成した調停案に沿って協議が進行します。
それでも協議がまとまらなければ、家庭裁判所から提示された和解案に応じるか、家庭裁判所が下す審判の内容に従うことになります。