港区の不動産買取業者が教える 底地の買取相場について
2022/06/11
底地の買い取り相場
底地はいくらで売却できるのでしょうか?買い取り相場をご紹介します。
・借地人に売却する場合の相場
底地を借りている借地人に土地を売る場合、決まった算出方法はありませんが、下記のように計算するケースが多くなっています。
【算出方法】
(更地価格)-(借地権割合)
一般的には、底地本来の価格の50%程度だと言われています。まずは底地の近くにある更地の価格を調べてみましょう。しかし、これはあくまでも目安であり、地主側の自己都合で売却したい場合には低くなることもあります。
・不動産業者に売却する場合の相場
底地は不動産業者に売却することも可能です。しかし、不動産業者に売却すると底地本来の価格の10%程度と言われており、借地人に売却するときの相場よりも安くなる傾向があります。
底地を借地人に売却するときのポイント
底地を不動産業者に売却すると安くなってしまう可能性があるため、一番良い方法は借地人に売却することです。借地人が買い取りに積極的ではない場合、借地人が所有者になることのメリットを伝えると良いでしょう。借地人が買い取るメリットをご紹介します。
・借地人が買い取るメリット①地代を支払う必要がなくなる
借地人は地代を地主に支払う必要がなくなります。また、地代だけではなく借地権の更新料や承諾料などの支払いもなくなります。さらに金銭を支払う利害関係を解消できることも煩わしさが省けるため、メリットと言えるでしょう。
・借地人が買い取るメリット②建て替え・売却などが自由にできる
建て替えや売却をする際に、了承を得る必要がなく、自由に行えるようになります。また、売却時には市場取引価格に近い価格で売ることができるでしょう。
・借地人が買い取るメリット③土地を担保にできる
土地を担保にできるようになるため、ローンを組みやすくなる可能性があります。
・借地人が買い取るメリット④相続しやすくなる
権利関係がシンプルになるため、相続しやすくなるでしょう。
上記のようなメリットを借地人に伝えることで、買い取りに対して前向きになってくれるかもしれません。ただし、良い点だけではなく「固定資産税や都市計画税が〇円かかる」などといったことも事前にきちんと伝えておかないと後々トラブルになってしまう可能性があります。
底地売却時の注意点
底地を売却するときの注意点はいくつかあります。必要書類などとあわせて説明します。
・底地売却前に確認しておくこと4つ
底地を売却する前に確認しておきたいことを4つご紹介します。
–①賃貸借契約書があるか確認する
地主と借地人で交わした土地賃貸借契約書があるか、確認しましょう。古くから借地人が底地を使用している場合、契約書が紛失していたりはじめから書面を交わしていない可能性があったりします。相続や譲渡によって底地を所有する場合、まずは契約書が保管されているかどうかを確認しておきましょう。
–②土地の境界線は明確か確認する
古くからある底地の場合、土地の境界線が曖昧な場合があります。土地の売却時には境界線が明確であることが重要なため、事前に確認しておきましょう。
–③抵当権の設定がないか確認する
底地に抵当権や仮登記等が設定されていないことを、事前に確認しておきましょう。
–④係争中ではない
土地の所有者をめぐって訴訟沙汰になっている場合、あとから損害賠償請求に発展することもあり得ます。係争中ではないことが売却時の大前提となります。
・底地の売却で必要な書類
底地を売却する際には下記の書類などが必要となります。
・身分証明書
・実印
・印鑑証明書
・登記済権利書または登記識別情報
・固定資産税納税通知書・固定資産税評価証明書
・底地売却時に必要な税金
底地の売却で収益が出た場合、所得税および住民税がかかります。譲渡所得となるため、底地取得費用・譲渡費用・特別控除を差し引いて算出します。
所有期間によって税率が変わるため、詳しくは税務署や税理士などに相談するといいでしょう。
また他にも売却時に印紙税・登録免許税がかかります。