共有不動産の相続税 計算方法について
2022/08/16
相続税の計算方法
相続税は、各相続人の課税価格と課税遺産額の合計から計算されます。
ただし、相続税は、通常の課税のように各人が相続によって取得した財産の額に直接税率を乗じて計算するのではなく、正味の遺産から基礎控除額を差し引き、残額に比例税率を乗じて計算することになっています。
相続税の計算式と税率の概要は次の表のとおりです。
相続の基礎控除
2015年1月1日以後の相続・遺贈の場合
3,000万円+600万円×法定相続人の数
法定相続分に応じて取得する金額
法定相続に応じた金額 | 税率 | 控除額 |
1,000万円以下 | 10% | なし |
1,000万円〜3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
3,000万円〜5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
5,000万円〜1億円以下 | 30% | 700万円 |
1億円〜2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
2億円〜3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
3億円〜6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
6億円超 | 55% | 7,200万円 |
共有不動産の相続税はどうなる?
共有不動産とは、2人以上の人が共同で不動産を所有することです。
そのため、各相続人は共有不動産の持分に応じて配分された相続税を納める必要があります。
相続時の問題点
共有者の一人が死亡し、不動産を相続した場合、共有者は相続人の数だけ細分化されることになります。
そのため、利害関係が複雑になり、将来、共有者全員の同意が必要な売却等を行う際に、同意を得なければ売却ができない等のトラブルに発展する可能性があります。
したがって、共有財産をお持ちの方は、早期に共有関係を解消する、譲渡・贈与する、遺言を利用するなどして、このような問題を事前に回避するように心がけてください。